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ドラッグ・ラグの原因と対策

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製薬会社が新しい薬を開発しても、その薬をスグに販売することは出来ません。まず、その薬で臨床試験(治験)を行って有効性や安全性を確認し、国や地域の非常に厳しい審査にパスし承認されてからでなければ、新薬を販売することは出来ないのです。

●新薬が使えるようになるまでの期間(主な薬)
日本:1417日
・フランス:915日
・デンマーク:757日
・ドイツ:620日
・イギリス:512日
アメリカ:505日

●新薬が開発されてから承認されるまでの違い
アメリカ:治験者募集 ← 0.0年 → 治験期間(4.5年) ⇒ 審査(1.1年) ⇒ 承認
・日  本:治験者募集 ← 1.9年 → 治験期間(6.1年) ⇒ 審査(1.8年) ⇒ 承認

アメリカと日本を比べた場合、日本の承認の時期が4年ほど遅いのですが、治験開始までの期間・治験期間・審査期間、全てにおいてアメリカの方がスピーディに行われているからです。その承認までの差を「ドラッグ・ラグ」と呼んでいます。

そのドラッグ・ラグとなる原因はいくつかあります。まず、治験開始までの期間ですが、日本では国民保険や社会保険が適用される治療が多いため、わざわざ治験を受ける人が少ないので、アメリカと比べて治験開始までが大幅に遅れていました。そのため、治験者増加対策として中国韓国・アメリカなどとの共同治験も増加しています。審査期間もアメリカと比べた場合、日本の方が長いのですが、これは審査官の絶対数がアメリカより日本の方が少ないからです。2004年に医薬品医療機器総合機構が設立されたときの審査官の人数は150人ほどでした。これは、アメリカの10分の1ほどの人数です。そのため、毎年審査官を増やし続け、2010年4月の時点では約390人までになりました。そのおかげで、2006年度はアメリカと比べた場合の審査期間の差は1.2年ほどだったのですが、2008年度にはその差が1年弱にまで縮まりました。

新薬の承認までの期間を短くするために、様々な対策が講じられてきましたが、アメリカとの差は歴然としていますので、2010年4月に厚生労働省は、医師や患者からの要望が多かった109品目を出来るだけ早く承認すべきだと結論を出しました。その109品目は、既に海外で承認されている生死に関わる病気の薬で、他に変わるモノがない薬です。いずれにしましても、ドラッグ・ラグの原因はハッキリしていますので、今後はその対策を明確にし、ドラッグ・ラグを減らしていくよう動いています。例えば、従来は海外の治験データをそのまま使用することは無かったのですが、今後は海外の治験データも使える方向で進んでいます。


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