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司法解剖・行政解剖による死因究明について

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日本法医学会は、

「政府は全ての都道府県に、
 死因を究明する医療センターを設立すべきである」

このような趣旨の提言書をまとめました。

日本法医学会の医療センター構想を実施するには、
約240億円もの経費が掛かる計算になりますし、

解剖などを行う研究者たちの育成なども必要ですから、
スグに実施にあたることは不可能に近いかも知れません。

しかし...、

医療センター設立の構想は、

感染症や食中毒を防いだり、
製品による事故防止に役立てたり、

様々な犯罪の防止や見逃しにも役立つモノですから、
不要な提言ではないかと思われます。

現状を説明すると、

遺体の解剖とは、
事件捜査のための司法解剖と、

それ以外の行政解剖に分けられるのですが、

日本では年間の死者120万人のうち、
実際に解剖しているのはトータルで1万5千人ですから、

欧米などの10~30%に比べ、
日本の1.3%は極端に少ない実施率となっています。

しかも...、

実際には
ほとんどの地域で行政解剖は行われておらず、

東北6件だけをみると、
年間で50人以下という状況です。

このような状況がなぜ問題なのか...?

例えば...、

2008年に起きた相撲部屋でのリンチ死事件ですが、
当初、愛知県警は病死と間違えていました。

そのままであれば、
病死として処理されていた可能性が高いのですが、

遺族が別の県警に相談し、
解剖したため病死でないことが発覚しました。

ガス器具の不具合による中毒死なども、

ほとんどの場合、
簡単な調査だけで心不全などとして片付けられているのが現状です。

しかし...、

都立の監察医務院のように、

年間1万体もの遺体を調べ、
2500対もの行政解剖を行っている組織もあります。

監察医の調査のおかげで、

他殺と判明した例はいくつもあり、
実績を残していますから、

都立の監察医務院のような組織を
全国に設立する意味はあるかと思われます。

しかし...、

実際には京都市や福岡市では既に廃止されています。

このような組織が残っていても、

横浜市のように、
解剖経費を遺族に負担させている所もあります。

相撲部屋のリンチ死の事件以降、
警察庁・厚生労働省・文部科学省などが、

検討会を行うようになりましたが、

専門家などの意見も参考にしながら、
早急に日本法医学会の提言を実施できるようにしてもらいたいですね。

 

<参考記事:朝日新聞>


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