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口蹄疫の感染力と感染ルート

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家畜が口蹄疫(こうていえき)ウイルスに感染すると、口や蹄(ひづめ)に水泡(水ぶくれ)ができ、エサを食べることができなくなり肉質が落ちます。牛の場合であれば乳の出も悪くなります。そのため、牛や豚が口蹄疫に感染したことが分かると、感染が広がらないよう対策を立てる必要があります。ただ、口蹄疫の感染力は非常に強いため、対策が遅れると一気に口蹄疫ウイルスは広まっていきます。

口蹄疫は感染力が強いため、早期発見し速やかに対策を立てて、感染の広がりを食い止めなければならないということは周知徹底されてはいるのですが、口蹄疫を早期発見するのは難しいのが現状です。たとえば、口蹄疫の特徴である水泡ですが、ブルータング病や水泡性口炎などでも見られる上に、水泡は薄い膜であるためスグに破れてしまい気付きにくいといわれています。あと、口蹄疫と似た症状の病気も非常に珍しいモノであるため、獣医師たちの診断経験が少ないので、ベテランの獣医師であっても、口蹄疫を口蹄疫と診断するのは難しいのが現状です。

しかも、口蹄疫に感染する動物が多いのも、感染が広がりやすい原因となっています。一般的には、口蹄疫ウイルスに感染する動物は、偶蹄類(四肢の指の数が二本または四本で蹄(ひづめ)をもつ哺乳類)だけのように思われているようですが、カンガルー・ハリネズミでも発症が確認されています。しかも、1967年にイギリスで人間が感染したとこともPHLS(Public Health Laboratory Service)によって報告されています。

口蹄疫ウイルスの感染ルートとしては、口蹄疫に感染した牛や豚から感染するのは当然ですが、器具や人間などに付着した口蹄疫ウイルスも感染を広げる原因となりますし、イエバエやダニなども口蹄疫ウイルスを運んだというデータもあります。あと、気象条件によっては、陸上の場合で60Km・海上の場合で250Kmも移動するといわれており、フランスからイギリスに飛んだ記録や、デンマークからスウェーデンに飛んだ記録もあります。他には、筑波大学・九州大学・琉球大学などのグループが、茨城県・福岡県・沖縄県で採取した黄砂に付着していた遺伝子が、口蹄疫ウイルスの可能性があると学会誌に発表しています。

口蹄疫ウイルスの生存力ですが、人間の服やクツに付着した状態で、夏でも9週間は生存できるといわれており、人のノドでも2週間は生存できるようです。このように生存力・感染力が強い口蹄疫ウイルスですから、たとえ全国的に有名なエース級の種牛であっても、口蹄疫ウイルスに感染してしまうと殺処分するしかなくなります。


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