口蹄疫のワクチンと潜伏期間について
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口蹄疫(こうていえき)と呼ばれる病気は、主に蹄(ひづめ)の割れている動物(牛・豚・羊・ヤギ・シカ)が感染するとされています。口蹄疫は、人間にはうつらない感染症との認識が一般的ですが、極まれに人間にも感染することがあります。イギリスのPHLS(Public Health Laboratory Service)によると、1967年に人間が感染した症例の記録があります。2001年にイギリスで口蹄疫が流行し、600万頭もの家畜が処分されましたが、そのとき「イギリスで人間も21人が口蹄疫に感染した」と報道されました。しかし、PHLSがPCR法で調べたところ、その21人から口蹄疫のウイルスは検出されませんでした。いずれにしましても、口蹄疫が人間などに感染することは極めて稀であるため、人間・犬・猫・馬・鳥などは感染しないと判断して良いようです。
しかし、口蹄疫は、牛や豚の間では非常に強い感染力で広がりを見せるため、家畜伝染病予防法によって、牛や豚などが口蹄疫に感染した農場では、他の家畜も全て殺処分することと定められています。ちなみに、豚の場合は牛の100~2000倍ものウイルスを出すといわれています。
日本では、2010年4月7日に宮崎県児湯郡都農町の農場で一頭の牛が口蹄疫に発病したことが、2010年4月20日に農林水産省から発表されました。日本では、2000年に口蹄疫が発生して以来となります。宮崎県には、全国的に有名なエース級の種牛がいたのですが、口蹄疫に感染した場合は残念ながら殺処分するしかありません。特例を認めて殺処分しなければ、口蹄疫のウイルスが生き残ってしまうことになりますから...。
宮崎県では、口蹄疫に感染した家畜にワクチンを打ってから殺処分しています。そのワクチンは感染を予防するためではなく、あくまで口蹄疫の流行の拡大を阻止するためです。ワクチンを接種した家畜は、症状が出なくなりウイルスを出す量も減るのですが、それでも感染を完全に防げる訳ではなく、家畜の体の中にウイルスが残っている可能性もあるため、エース級の種牛であっても殺処分するしかないのです。
あと、口蹄疫の主な症状は、水泡(水ぶくれ)・よだれ・脚の痛みなどです。牛の場合は、ミルクの出も悪くなります。豚や羊の場合は、脚が不自由になり横になることが多くなります。
口蹄疫ウイルスが家畜の体内に入ってから、口蹄疫による症状が出るまでの潜伏期間は、1~10日くらいで平均的には3~6日と言われています。
口蹄疫ウイルスは、ピコルナウイルス科アフトウイルス属に属している病原体で、7種類の血清型(O・A・C・Asia 1・SAT 1・SAT 2・SAT 3)があります。
◎口蹄疫の地域別の血清型
◆アフリカ:SAT 1・SAT 2・SAT 3
◆アジア:Asia 1
◆アフリカ・アジア・南アメリカ・ヨーロッパ:O・A・C
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