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車いす少女の入学を拒否した中学校

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奈良県下市町の町立小学校を、
今春(平成21年)卒業した車いすで生活している少女は、

小学校で一緒だった友達たちと、

中学校に入学してからも、
一緒に仲良くしたいと思っていました。

その車いすの少女は、
友達たちと同じ中学校に通えるものだと思っていたのですが、

奈良県下市町教育委員会から、
入学を望んでいた町立下市中学校の入学を拒否されました。

中学校の入学手続きの前に、

医師や教師たちで構成されている
市町教育委員会の諮問機関・就学指導委員会で審議されました。

斜面に建設されている
町立下市中学校の4階建ての校舎は階段が多く、

現状では施設のバリアフリー化は、
財政的に厳しいという理由で、

町立下市中学校への就学は無理と判断され、

車いすで生活を送っている少女の家族へ、
3月27日に下市町教育委員会は入学を断る連絡をしていました。

その少女の両親は、
4月4日に記者会見をし、

「小学校の友達と一緒に入学させてやりたい。
 普通学級の方が子供のリハビリにもいい」

このように話していました。

4月8日の入学式までに、
中学校入学が認められない場合は、

その少女の両親は、
訴訟を起こすことも検討するつもりでいるようです。

車いすで生活をしている少女は、
出生時の脳性まひで下半身や右腕などが不自由な状態なので、

少しくらいなら、
自分で車いすを使って移動できるのですが、

少女が通っていた下市町立阿知賀小に在席していたときは、

介助員2人が付き添って、
特別担任の元で学校生活を送っていました。

そのような状況であることを踏まえてか、

東奈良男町長は、

「命の大切さを考えればこその判断で、理解してもらいたい」

このように話していました。

全国的にみた場合、
学校の施設を理由に就学を拒む例は少なくないのですが、

どちらの考えが正しいという判断は非常に難しく、

少女の両親にすれば、
就学する権利を主張するのは当然ですし、

学校側としても、

何かあった場合の責任問題を考えれば、
安易に受け入れられない立場であることも理解できます。

しかし...、

小学校時代の友達との就学を希望している少女に、
学校側の人間だけでの話し合いを元に町立中学校へ入学させず、

少女や両親を蚊帳の外にしたまま、
一方的に養護学校へ入学するように勧めるのもどうかとは思いますが...。

いずれにしても、
非常に難しい問題ですね...。

<参考記事>
車いす少女の中学入学を拒否...奈良・下市町、財政難理由に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090404-00000525-yom-soci


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